遺伝子治療
Gene Therapy
網膜変性疾患の遺伝子診断に基づいた
遺伝子治療製剤の開発
網膜変性疾患の遺伝子診断に基づいた
遺伝子治療製剤の開発
遺伝子疾患と遺伝子治療
遺伝子疾患と遺伝子治療
私達の体では約2万の遺伝子が発現しています。各々の細胞の機能はこれらの遺伝子が厳密に制御される事で維持されており、多くの疾患はこれらの機能が変異等より損なわれる事より引き起こされます。遺伝子治療は、機能不全の細胞に対して、正常な遺伝子を補充したり、変異遺伝子に修復を施して正常な機能を持つ状態に戻す治療法で、疾患の原因となる遺伝子変異が明らかである場合に有効な治療選択肢と期待されています。
網膜色素変性の遺伝子治療
網膜色素変性の遺伝子治療
当社では、視細胞の再生医療の研究と並行して、網膜変性疾患の原因となる遺伝子の機能・変異に基づいた遺伝子治療製剤の開発を進めています。
例えば、網膜色素変性の原因となる遺伝子は全て解明されたわけではありませんが、現在までに60~70の原因遺伝子が報告されてており、変異毎の症例が蓄積されています。理化学研究所 網膜再生医療研究開発プロジェクト(以下、網膜再生Pj)の研究チーム及びアイセンター病院では、網膜色素変性について外来で運用可能な遺伝子診断・遺伝カウンセリングを実施し、原因遺伝子の解析結果と患者さんの臨床情報を適切に管理するためのデータベースを構築してきました。遺伝子診断の結果は遺伝のパターンが予測される結果でもあり、症状が悪化する前に遺伝子治療を行う事により、視細胞やRPEの変性を抑えたり機能を回復させる効果が期待できると考えています。